セント・キルダは、イギリス領の孤立した群島。
スコットランド、アウター・ヘブリディーズの最西端の島々。
最大の島はヒルタ島で、イギリスで最も高い、海岸に面した断崖絶壁がある。
これらの島は家畜の放牧や海鳥の猟が行われていた。
セント・キルダには少なくとも2000年間、人が暮らしてきた歴史があったが、
人口はおそらく180人を超えることはなかった(1851年以降は100人を切った)。
1930年、4島のうち唯一の有人島であったヒルタから住民全体が避難した。
夏のあいだは科学者たちや保全作業員、ボランティアがやってくるものの、
現在、唯一1年を通じて島に暮らすのは、防衛担当者だけ。
島の文化遺産には、有史以前の時代からの様々なユニークな建築の構造が含まれている。
セント・キルダには固有のヒツジが生息している
2つの種類の異なる古い種類のヒツジがこれらの離島で生き延びてきた。
新石器時代の種であるソアイ種、鉄器時代の種であるボーレー種である。
非常にアクセスの悪いソアイ島にいるヒツジはユニークな種で、
このヒツジは野生動物として生息しており、
新石器時代のヨーロッパにいた古いヒツジの末裔と考えられている。
体が小さく、尾が短く、通常体は茶色の毛、腹は白い毛で覆われている。
羊毛は自然に脱皮する。
ボーレー島のヒツジは野生のまま残され、これらが現在ボーレー種とみなされている。
セント・キルダには固有の小動物なども生息している
島は多くの貴重な、シロカツオドリやコシジロウミツバメ、
ニシツノメドリ、フルマカモメといった海鳥の繁殖地でもある。
セントキルダミソサザイとセントキルダノネズミは島独自の亜種。
セントキルダタンポポは、タンポポのセント・キルダ固有種として2012年に認められた。
夏になると、セント・キルダのかつての住民がそのままの状態で残していった
多くの壊れた建物を修復するため、ボランティアの一団が島を訪れる。
島は、1957年にできた小さな軍事基地と共存している。