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植民地時代の華やかさを感じる・プエブラ歴史地区(メキシコ)

投稿日:2016年6月29日 更新日:

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正式名称はエロイカ・プエブラ・デ・サラゴサ。

スペイン植民地時代のコロニアルとキリスト文化が色濃く残る歴史都市。

プエブラはメキシコのプエブラ州の基礎自治体の1つで、

その中心地プエブラ・デ・サラゴサは州都である。人口148万5千人。

メキシコシティとベラクルスの港を結ぶ交通の要として栄えた。

メキシコでも歴史的な価値がもっとも高い都市の一つといわれるプエブラ歴史地区は、

植民地時代の華やかさを今も残す街並みは、世界遺産にも登録されている。

街を歩くと、まるで17世紀にタイムスリップしたような、

映画のロケ地に迷い込んだような気分にさせられる。

0から造られた街プエブラ

メキシコの多くの都市や街は、元からあった先住民の村や街を破壊して

その上にスペイン風の都市を築いている例が多いが、

プエブラは、ほとんど無の状態からスペイン人入植者が作りだした街。

街は計画的に設計されているため、路は縦横キレイに碁盤の目を作っている。

迷子になることのない、分かりやすい街でもある。

街には植民地時代の色を濃く残すコロニアル風をはじめとした、

中世ヨーロッパ的な街並みが残っている。

プエブラ発祥の無形文化遺産メキシコ料理

メキシコが生まれるずっと前から、先住民たちはカカオを使って料理をしていたとされています。

そんなチョコレートや果物、ヨーロッパ経由で伝わったクローブやシナモンなどのスパイス、

アーモンドやゴマ、ほしぶどう、クッキーといった材料融合させたソースが、モーレです。

メキシコ独立記念日に全国で食べられるチレス・エン・ノガタもプエブラ発祥の料理。

天使の街とも言われるプエブラ

プエブラが「天使の街」と呼ばれるのには、いくつかの伝説が元になっている。

その中でも有力なのが、鐘楼の鐘にまつわる言い伝えだ。

教会の鐘楼に吊るすために作ったものの大きすぎて鐘を吊るす方法が見つからず、

そのまま鐘は地面に置かれていた。

それがある朝、プエブラの住民たちは鐘が鳴り響く音で目覚めた。

夜の間に天使が鐘楼まで鐘を持ち上げたのだという。

この言い伝えのせいかどうか、街にもカテドラルにも、天使の像や絵が非常に多い。

プエブラにある天使のカテドラル

70m近い高さを誇る二つの鐘楼を持つのが、街の中心的建造物の一つであるカテドラル。

天使の街の由来を持つカテドラルで、外側は地味な石煉瓦造りだが、

内部はまばゆいばかりの白と金。

プエブラ・サントドミンゴ教会のロサリオ礼拝堂

16世紀から17世紀に75年以上かけて建造された教会で、

教会の外装はえんじ色の壁と石煉瓦の組み合わせのシンプルなものだが、

白に金箔をあしらった内装は豪華絢爛で贅沢を極めた教会。

内部にあるロサリオ礼拝堂が有名で、メキシコ・バロック様式の最高傑作といわれる。

教会にも礼拝堂にも像が多いのが特徴的。

プエブラの市庁舎と陶器通り

コロニアル様式の重厚かつ華麗な姿を持つ市庁舎は、

プエブラの中心地であるソカロ広場に面している。

ソカロ通りを挟んだ向かい側には陶器商店がずらりと並んでいる。

タラベラ焼きのプエブラ

現在、タラベラ焼きはプエブラを代表する産業。

陶器づくりに適した土が取れ、陶器づくりも行っていた歴史を持つところへ、

スペインの陶器職人が移り住み、質の良い陶器が作られるようになったという。

多くの製造業者があるが、本物のタラベラ焼きを作れるのは認定業者だけ。

白地に青が主だが、黄・赤・緑の華やかな絵付けをした陶器も多く出回っている。

形は、カップ、皿、壺、そしてタイルなどさまざま。

ある程度の目利きでなければ、高級品を買うのは一種の賭けとなる。

ほかの土産物同様店主との駆け引きでかなり値引きが可能。

プエブラの気候とベストシーズン

プエブラは標高2100mの高地にあるため、メキシコシティ(標高2248m)と同様で、

明け方や日没後は気温が低いですが、日中は日射しが強く温かいです。

基本的には温暖な気候で、年間平均気温は29度。

最も暑いのは2、3、4月で最高気温は32度になります。

気温差が激しいので体調を壊さないように注意しましょう。

ベストシーズンは雨があまり降らない3月か4月。

プエブラ近郊の町チョルーラ

チョルーラは、5~8世紀頃の世界最大級の

ピラミッドの上に教会が建てられた独特な場所で、

古代文明とコロニアル文化の両方を堪能できます。

若者たちの活気に満ちたバーやクラブが多くある。

プエブラ近郊の町チョルーラには「悪魔の家」がある

チョルーラには「悪魔の家」と呼ばれている古い家があり、

壁には先住民文化とカトリック由来の悪魔崇拝や黒魔術のモチーフの絵が描かれている。

広い中庭には井戸があり、かつて黒魔術で生け贄にされた

乳児や子どもの死体などが投げ込まれていたとされる。

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日本からプエブラへのアクセス

最もよく利用されるのが、日本からメキシコシティまで飛行機で行き、

メキシコシティから路線バスで2時間程度。

国外からは、郊外にあるプエブラ国際空港への航空便がある。

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