プロイセン時代の18世紀のこと、フリードリヒ2世は、サンスーシ宮殿の建設を命じました。
それを皮切りに、ポツダムとドイツの首都ベルリンに歴代のプロイセン王によって
当時の最高といわれた芸術家たちが素晴らしい宮殿と庭園を造りました。
ポツダムとベルリンの宮殿群と公園群は、ドイツのポツダムとベルリンにある
複数の旧宮殿建造物とその付属庭園(公園)その他の総称で、
1990年にユネスコの世界遺産に登録され、さらに1992年と1999年に拡張された。
1945年にアメリカ、ロシア、イギリスの首相が日本の戦後処理問題について話し合った
ツェツィーリエンホーフ宮殿も世界遺産の一つです(ポツダム宣言)。
サンスーシ宮殿やツェツィーリエンホーフ宮殿など、歴史的にも重要な役割を担った宮殿が、
同地に点在して残されています。
これらの宮殿群は、ドイツが辿ってきたプロイセン時代の
歴史を現代に伝える貴重な建造物なのです。
ポツダムとベルリンの宮殿群と公園群のサンスーシ宮殿
サンスーシ宮殿とは、サンスーシ公園北東部に建つロココ建築の宮殿。
1745年から47年にわたりフリードリヒ大王の夏の居城として建築された。
「サンスーシ」とは、もともとフランス語で「憂いなし」を意味し、
日本や中国では漢訳して「無憂宮」とも呼ぶことで知られています。
ポツダムとベルリンの宮殿群と公園群のツェツィーリエンホーフ宮殿
ポツダム会談が開かれた場所としても知られているツェツィーリエンホーフ宮殿は、
1917年に当時のドイツ帝国皇太子であったヴィルヘルム・フォン・プロイセンのために、
最後のドイツ皇帝ヴィルヘルム2世が建てました。
宮殿の名前は、皇太子妃ツェツィーリエにちなんでいます。
イギリス田舎屋風の建物は皇太子夫妻の好み。
この城で1945年7月17日から8月2日までアメリカ、イギリス、ソ連の首脳が一堂に会して、
戦後処理が話し合われた。
ポツダムとベルリンの宮殿群と公園群のグリーニケ宮殿
ハーフェル川のたもとにある別荘。
グリーニケ宮殿は、ベルリンの西橋、ポツダムとの境に位置しています。
ハーフェル川のたもとに、南国風の別荘を意識して建てられました。
水辺にたたずむとても美しい宮殿&公園です。
ポツダム天文物理天文台
ポツダム天体物理天文台19世紀末に造られたドイツの天文台。
ポツダム天体物理研究所の施設である。
アインシュタインの相対性理論のため、ポツダム天体物理学研究所内に1921年に建てられた。
現在も太陽観測所として使われている。
天文台のみが世界遺産に登録されています。
ポツダムとベルリンの宮殿群と公園群の登録物件一覧
ポツダムの登録物件
■サンスーシ地区
・サンスーシ宮殿と庭園
・菩提樹の並木道
・旧造園学校と皇帝駅
・リントシュテット宮殿と庭園
など
■ノイアーガルテン地区(サンスーシ宮殿の北東方向)
・新庭園
・大理石宮殿
・ツェツィーリエンホーフ宮殿
・ロシア人入植地アレクサンドロフカ
・プフィングストベルクのベルヴェデーレ
など
■ザクロウ地区(ハーフェル川沿いにある村落)
・ザクロウ地区の救世主教会
・ザクロウ宮殿と庭
・ケーニヒスヴァルト
■バーベルスベルク地区
・バーベルスベルク宮殿と庭園
・ポツダム天文物理学研究所の天文台
ベルリンの登録物件
・グリーニケ宮殿と庭園と市民公園
・ニコルスコエ地区
・孔雀島
・ベトヒャーベルク山
・グリーニケ狩猟館
ポツダムとベルリンの宮殿群と公園群のアクセス
ドイツ北東部、ベルリンの南西約30kmにある町ポツダムは
列車で約30分のポツダム・シュタット駅下車。
ポツダムとベルリンの宮殿群と公園群の交通
ベルリンからはA、B、C区間共通の一日券を購入して行けば
ベルリン市内はもちろんポツダム市内のバスやトラムも乗り放題でとてもお得。
チケットは地下鉄などの券売機で普通に購入出来る。
特にポツダムでは電車やトラムに何度も乗るので買っておいた方がいい。