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徳川幕府の聖地!東照宮など日光の社寺(栃木)

投稿日:2016年7月4日 更新日:

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日光の社寺の概要

日光の社寺(にっこうのしゃじ)は、栃木県日光市にある2社1寺に属する

103棟の建築物群と周辺の景観遺跡から構成される世界遺産。

日光東照宮(とうしょうぐう)、日光二荒山神社(ふたらさんじんじゃ)、

日光山輪王寺(りんのうじ)の建造物群が登録されています。

江戸幕府初代将軍の徳川家康を祀ってることも有名ですが、細かい彫刻や

その鮮やかな色付けも素晴らしく、まさに世界遺産にふさわしい建造物です。

また、日光には巨大な森があります。

それゆえ豊かな自然絵を持っているという点でも有名で、日光国立公園に属す

特別天然記念「日光杉並木街道」では日光の豊かな自然を感じることができます。

日光の社寺の成り立ち

日光は、徳川初代将軍家康の霊廟である東照宮が1616年に造営されて以来、

徳川幕府の聖地となりました。

東照宮は、その後1636年に全面的に大規模な造り替えが行われ、

現在の規模・構造になりました。

さらに、1653年には3代将軍家光の霊廟である大猷院が造営されました。

8世紀以来、日光は男体山を中心とする山岳信仰の聖地であり、

山麓や中禅寺湖畔には早くから社寺が営まれていました。

独自の信仰を育くんできた日光の社寺

二荒山(男体山)をはじめ諸山の神霊を祀ってきた二荒山神社(ふたらさんじんじゃ)、

1200年以上の歴史を有する日光山輪王寺(にっこうさんりんのうじ)に代表される日光の社寺は、

神を仏として崇める仏教と神道が融合した独自の信仰を育くんできた。

日光の社寺に残されている徳川家康の遺訓

神厩舎に飾られている「三猿(さんざる)」に表現されている処世術、

東回廊に飾られている「眠り猫(ねむりねこ)」に象徴されているを平和を願う思い、

含蓄のある徳川家康の遺訓など、現代に通じるものが感じられる。

【徳川家康の遺訓】

人の一生は重荷を負て 遠き道をゆくが如し いそぐべからず

不自由を常とおもへば不足なし こころに望みおこらば困窮したる時を思ひ出すべし

堪忍は無事長久の基 いかりは敵とおもへ

勝事ばかり知りてまくる事を知らざれば害其身にいたる おのれを責て人をせむるな 

及ばざるは過たるよりまされり

日光の社寺の二荒山神社(ふたらさんじんじゃ)

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二荒山神社の境内は、本社、中宮、奥宮に別れています。

伊勢神宮に次ぐ、3400ヘクタールもの広大な境内の敷地には、

日光連山の男体山、女峰山、太郎山、奥白根山、前白根山、大真名子山、

小真名子山、赤薙山の他に、華厳の滝やいろは坂も境内に含まれます。

日光における山岳信仰の中心として古くから崇拝されてきた神社で、

特に、中世には多数の社殿が造営されました。

また、江戸時代になると、徳川幕府によって新たに本殿や社殿が造営され、

このうち、本殿や神橋など23棟が重要文化財に指定されています。

「二荒」を音読みすると「にこう」となりますが、これに「日光」の文字をあてて

「にっこう」と読んで、地名の語源となったと言われています。

二荒山神社の主祭神は縁結びの神様なので、境内には運試しの投げ輪や、

恋が成就するという縁結びの笹などがあり、良縁や安産などのお参りに訪れる人々で賑わっています。 

二荒山神社の本殿

2代将軍秀忠公の寄進で1619年に造られましたが、1645年に少しだけ移動しました。

元和創建当時の建築様式を表わす彫刻や華やかで入り組んだ色彩、塗装が施されています。

当時のままの建造物として、重要文化財に指定されています。

二荒山神社の拝殿

神門をくぐると正面にある拝殿も、本殿と同時に造られましたが移転するときに再建しました。

彫刻も華やかな彩色もありませんが、創建当時の建築様式を表わし、落ち着いた雰囲気を出しています。

二荒山神社のアクセス:
JR東武鉄道日光駅から東武バス「西参道」下車歩いて8分

日光の社寺の東照宮(とうしょうぐう)

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「東照宮」は、日光でもっとも有名な観光名所です。

とても広いので、じっくり見てまわると1日では回りきれないほどです。

徳川家康公の霊廟として元和3年(1617年)に創建されました。

現在の主要な社殿は、寛永13年(1636年)、3代将軍徳川家光により造営が行われたものです。

この東照宮の建築により、日本の代表的な神社建築様式である「権現造」が完成したといわれます。

彫刻や彩色などの建築装飾についても、当時の最高水準の技術が用いられました。

本殿・石の間・拝殿、陽明門など8棟が国宝に、34棟が重要文化財に指定されています。

東照宮は、17世紀の”江戸時代”の将軍”徳川家康”が死んだ後、

彼の遺骨と位牌が祀られた所です。

家康の孫であり、三代将軍だった徳川家光は大々的な再構築をしました。

そして現在のようなきらびやかな建築物となり、その中でも陽明門は、

贅沢の極致を成した部分と鮮やかな色で見る人を圧倒するようになりました。

陽明門の装飾は、他の日光で見ることができる装飾的な建築様式の中でも最も代表的なもの。

動物、神話で由来する動物たちが鮮明に彫刻されている。

神厩舎(三猿)、眠り猫の彫刻などが有名です。

東照宮の神厩舎

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東照宮の神厩舎は、神馬の勤務場。

この神厩舎の長押に彫り込まれているのが有名な「三猿」です。

猿が馬を病気から守るとされ、見ざる、言わざる、聞かざる、の姿には、

子供は悪いことを見たり聞いたり言ったりせず、

素直に育って欲しいという願いが込められています。

東照宮のイベント・千人武者行列

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日光の社寺のユニークな行事のひとつが千人武者行列です。

武者鎧に身を包んで粛々と進んでいく姿はとてもカッコいいです!

よろい武者ら神輿を護る1200余名が二荒山神社から歩く。

家康公が久能山(静岡)から日光に改葬された際の行列を再現します。

日光の社寺の輪王寺(りんのうじ)

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8世紀末に、日光を開山した勝道上人の創建による四本竜寺を起源とし、

日光山の中心寺院として発展してきましたが、

承応2年(1653年)に3代将軍徳川家光の霊廟である大猷院が

境内に造営されて以来、徳川幕府の尊崇を受けました。

大猷院霊廟本殿・相の間・拝殿が国宝に、そのほかの37棟が重要文化財に指定されています。

近世までは二社一寺をを総称して「日光山」と呼ばれていましたが、

現在「日光山」は輪王寺の山号とされているそうです。

また、「輪王寺」は日光山中にある寺院群の総称でもあります。

天然記念物の「金剛桜」は推定樹齢500年と言われており見どころです。

輪王寺大猷院

輪王寺大猷院は3代将軍家光のお墓です。

家光の「祖父、家康公を祀る東照宮をしのいではならぬ」という遺命により、

彫刻や彩色が控えめで落ち着いた趣を残しています。

輪王寺のイベント・強飯式

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別名「日光責め」とも呼ばれる。朱塗りの杯につがれた酒で身を清める「御神酒」から始まり、

山伏姿の僧侶が山盛りに盛られた3升のご飯を裃姿の頂戴に差し出し、

「75杯残さず食べろ」と責め立てる儀式。

漫画にでてくるような大盛のご飯が見られます。

祈祷を申し込むとシャモジ型の御札と福米を貰うことができます。

日光の社寺の別宮滝尾神社本殿

二荒山神社本社を西に1キロ、山の中に入った場所に滝尾神社はあります。

白糸の滝を過ぎてうっそうとした木々の間の坂道を登っていくと、運試しの鳥居があります。

この鳥居をくぐると楼門に行き当たり、その楼門の先にあるのが本殿と拝殿です。

825年に作られたとされていて、1646年に現在の場所に移転されたものです。

1941年には倒れた木の下敷きになりましたが、完全に再建されています。

山岳信仰を示すように、本殿の後方に扉があり、神体山の女峰山を見ることができます。

日光の社寺の小真名子神社

二荒山神社にはたくさんの見所がある中で、山の頂にひっそりと立つこの小真名子神社。

神社と言いながら、小さな墓標のように見え、見過ごされるのが当然のような佇まいです。

静かに山の上から私たちを見守っています。

日光の社寺の参拝

一ノ鳥居から五重塔、神厩舎、陽明門などを見学し、本地堂へ向かう順路が一般的。

じっくり見て回るには2時間は必要です。

時間に余裕をもって拝観してもらいましょう。

日光の社寺の東照宮周辺の散策

日光山輪王寺から東照宮前の参道を抜け、輪王寺大猷院と二荒山神社をめぐる。

輪王寺では三仏堂が必見です。

金色に輝く像高8.5mの巨像は圧巻の一言に尽きます。

さらに江戸期の池泉回遊式庭園・逍遥園なども見学しなきゃ損です。

ここから東照宮をパスして参道を抜けると、手前に二荒山神社、最奥に大猷院があります。

二荒山神社では、灯をともした夜に化け物と間違って斬りつけられた「化燈籠」が必見です。

大猷院は三代将軍家光の霊廟。

山内最大の門である二天門や夜叉門の豪華さは、東照宮にも引けを取らないので行く価値抜群です。

日光山輪王寺では、本堂にある金色に輝く坐像三仏は要チェック!

二荒山神社では、名水や縁結びの笹、武士の刀傷など見所が多数あります。

日光山輪王寺・大猷では、日光山内で最も奥に位置するため、混雑の度合いは少ないので、

東照宮が混雑する11~15時に巡るのがおすすめです。

日光の社寺の基本情報

住所:
栃木県日光市山内

電話番号:
東照宮(028)854-0560
輪王寺(028)854-0531
日光二荒山神社(028)854-0535

料金:
東照宮 大人・高校生:1300円 小・中学生:450円
輪王寺 大人:900円 小・中学生:400円(輪王寺合同券)
日光二荒山神社 大人:200円 小・中学生:100円

日光の社寺のアクセス

電車:
東武日光線浅草駅(東京)から東武日光駅まで約1時間50分。
JR日光線日光駅および東武鉄道東武日光線東武日光駅より東武バス約10分
東武線・東武日光駅(あるいはJR日光線・日光駅)下車→バスor徒歩で各遺産へ

車:
日光宇都宮有料道路日光ICより約10分

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